「新たな時代の幕開け」キャピタル Aとエアアジア・グループがキャピタル A航空事業の売却に関する条件付き売買契約を締結

  • キャピタル A航空事業売却額は総計68億リンギットに達し、エアアジア・グループは株式取得と債務の清算により買収を履行

  • この売却により、キャピタル Aの株主資本が14四半期ぶりにプラスに転じ、取引後にはエアアジア Xの株主資本も強化

  • エアアジア・グループは「ワン・エアライン」戦略の下、アジア最大のローコスト航空会社としての地位を固め、世界の格安旅行を変革

  • エアアジア・グループの最終的なビジョンは、高い運用効率と航続距離能力を持つナローボディ―機材を基盤とし、グローバルに路線を展開する一つのエアラインの構築

KUALA LUMPUR, 26 April, 2024 - Capital A Berhad(以下キャピタル A)とAirAsia X Berhad (以下エアアジア X)の持ち株会社として新たに設立される AirAsia Group Sdn Bhd (以下エアアジア・グループ)は、キャピタル Aの航空事業売却とエアアジア・グループによる航空事業の戦略的買収(以下本取引)に関する条件付売買契約を締結したと発表しました。キャピタル Aとエアアジア Xの取締役会によって承認された今回の画期的な合意により、エアアジアは世界初のローコスト・ネットワーク航空会社として、次の成長段階へ進むことが期待されています。

契約条件と必要な承認を前提とし、本取引は次の2つの部分で構成されています。

  1. タイ、インドネシア、フィリピン、カンボジアのエアアジア子会社で構成されるエアアジア・アビエーション・グループ・リミテッド(AAAGL)の売却は、30億リンギットに相当するエアアジア・グループの新株をキャピタル Aに対し発行することで実現します。この売却後、キャピタル Aは、新たに発行される22億リンギット相当のエアアジア・グループ株式をキャピタル Aの株主に分配いたします。売却等が双方の提案通り完了した時点で、キャピタル Aはエアアジア・グループの発行済み株式の18.39%を保有する予定です。

  2. エアアジア・マレーシアとして知られるAirAsia Berhadの38億リンギットでの売却は、キャピタル AがAirAsia Berhadに負っている38億リンギの債務をエアアジア・グループが引き受けることで遂行されます。

本取引に先立ち、エアアジア Xの株式と上場ステータスはエアアジア・グループに譲渡され、エアアジア Xの株主はエアアジア・グループの株式を保有することになります。無料のワラント発行は、株主の支援に対する感謝のしるしであると同時に、株主が資本参加を強化し、今後の航空事業の成長に貢献するための選択肢を提供するものです。また、本取引の重要性を認識し、エアアジア・グループの財務基盤を強化し、株主基盤を拡大し、株式取引の流動性を向上させるために、プライベートプレイスメントも提案されています。エアアジア Xの株主の観点からは、30億リンギットの新株発行を通じて68億リンギットの価値にアクセスできる魅力があります。この投資により、ASEANで最も広範な短距離路線を保有する4つの航空会社からなり、同地域で最大のローコスト航空会社となる航空事業の所有権が得られます。

提案されている売却では、キャピタル Aの航空事業の価値は68億リンギットに達し、グループの現在の時価総額の2倍以上になると見込まれるため、キャピタル Aの株主は大きな利益を得る可能性があります。また、航空事業の売却と22億リンギットのエアアジア・グループの新株式の分配後、キャピタル Aの株主は、将来的な成長機会にアクセスできるように、航空事業への直接的な所有権を維持します。売却後もキャピタル Aは、キャピタル A航空サービス、Teleport、MOVE デジタル、キャピタル A インターナショナルを含む、高成長を続ける航空事業を中心とした4つの中核事業を保持します。

キャピタル Aの最高経営責任者(CEO)であり、新たに設立されたエアアジア・アビエーション・グループの顧問でもあるトニー・フェルナンデス(Tony Fernandes)は、「本日の発表は、単なる取引の発表ではなく、エアアジアにとっては航空事業を次のレベルに引き上げるための、またキャピタル Aにとっては非航空事業のポートフォリオ全体の成長と収益性を促進するための唯一無二の機会です」と述べ、次のように続けました。

「エアアジアが2001年に設立されたとき、私たちのビジョンは明確でした。シンプルさとコスト効率に重点を置き、主に短距離路線に最適化された単一タイプのナローボディー機を中心としたローコスト航空会社のモデルを確立することでした。その後、低コストで効率的な運航を踏襲しつつ、中距離路線市場を獲得するためエアアジア Xを2007年に設立しました。そして、エアバスのA321LRとA321XLRの登場は、またとない画期的なチャンスなりました。」

エアアジア・アビエーション・グループのボー・リンガム(Bo Lingam)最高経営責任者(CEO)は、次のように語りました。「私たちは新たな時代の到来に興奮しています。エアアジアとエアアジア Xの運営が統合され、全世界に就航可能な単一タイプのフリートを保有するのです。これらの航空機は、7時間から10時間の航続距離と高い燃費効率を誇り、従来のナローボディーよりも遠く、効率的に飛行できるため、未開拓路線の開拓を可能にします。私たちは、世界中に広がる収益性の高い低コストのネットワークで、他のグローバル航空会社に対抗するという野心を持っています。」

エアアジア Xのベンヤミン・イスマイル(Benyamin Ismail)最高経営責任者(CEO)は、「この戦略的買収を心から歓迎します。今後5年間で、新仕様となる航空機の高い航続距離能力を活用し、ASEANとヨーロッパ、アフリカ、中央アジア、北米を結び、世界の航空市場における重要なプレーヤーとしての地位を確固たるものにする計画です。「ワン・エアライン」戦略のもと、既存の路線とその認可、また発着枠を活用し、さらなる路線拡大を短期間で目指します。エアアジア Xの株主にとって、ASEANを拠点とする成長中の航空会社を1社のみならず4社も、わずか30億リンギットの新株発行費で買収できる貴重な機会です。提案されている買収により、キャピタル Aの400機近い航空機発注数と2035年までの納入予定スケジュールを活用できることは、エアアジア Xの成長の要となります。この買収の過程は長く複雑なものでしたが、当社は引き続き株主の利益を守るため取り組んでまいります。」

トニー・フェルナンデスは、次のように説明しています。「キャピタル Aの株主資本がプラスに転じることは、プラクティスノート17(PN17)※からの脱却に向けた大きな前進であり、歓迎すべき利点ですが、この売却案を進める上で私たちの決断の大きな要因ではありません。エアアジアのすべての航空会社を一つの傘下にまとめるというパズルは、私たちの心に長年ありました。それが、新世代のエアバス社の航空機という形で欠けていたピースがついに表れたのです。私たちは、PN17から脱却へ向け全力で取りみつつ、困難を乗り越えるレジリエンスと決意と共に、株主のために価値を提供してまいります。」※PN17:マレーシア証券取引所が指定する注意銘柄

また次のように続けました。「私たちはコロナ禍という長いトンネルを抜け出し、より逞しく、より洗練され、より強固になりました。そして、航空事業、ロジスティクス事業、デジタル事業、航空サービス事業、IP事業の5つの企業を生み出しました。これらの企業は、価値と革新を体現する次のエアアジアに進化すると確信しています。」

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